「ダラス・バイヤーズクラブ」
今年のアカデミー賞主演男優賞・助演男優賞のW受賞を果たした作品。
主演のマシュー・マコノヒーは本作の主人公でHIV末期患者を演じる為に21㎏も体重を落として役作りをしたとか。
助演の女装ゲイ役を圧倒的な存在感で演じ切ったジャレッド・レトも素晴らしい演技でした。
んな訳でー、最近「実在した人物の半生シリーズ」多いですよ!
先日観た「ウルフ・オブ・ウォールストリート」もだしね…ってんでちょーっと食傷気味での鑑賞だったのですが
うんー、ウルフ~と比べたらダメだなー。コッチの方が圧倒的に出来が良かったわー。
スコセッシもーちょっと頑張れやー。ダラダラクソ長い尺で撮るクセ本当に直せよーマジ頼むわー^^;
と、本作と全然関係ない事書いちゃった(テヘペロ
80年代ってまだ世界中が思いっきりエイズに対してド偏見持ってた頃で「エイズ=ゲイ」のレッテル貼られてた時代
そんな頃にノンケだし(むしろ無類の女好き)注射の回し打ちでドラッグやった事だって一度もなかったダラスのカウボーイ野郎(ぶっちゃけ底辺層)が
ある日倒れて病院に運ばれて検査してみたらHIVの陽性で…陽性どころか血液の組成数値的にもうエイズも末期で余命30日宣告までされてしまう。
腐りたいトコロだけど余命30日じゃー腐ってる間に俺死んじまうよぅ!まだ死にたくないんだよぅ!ってーんで、そこから猛然と独学でHIVについて
必死で勉強し出して、どうやらHIVの進行を遅らせたり発病させないようにする新薬が色々ある事、また今(当時)のアメリカの医療では
HIV患者はみすみす見殺しになっている現状を知り、医者がアテにならないなら自力で新薬手に入れてやんだぜー☆いやそれより同じ病気で困ってるヤツらにも
俺様が密輸入した薬を横流ししてやって金儲けにもなればウハウハぢゃねーか♪…という、超絶展開を考えた実在する人物のお話w
当時のアメリカ医療現場の問題や、新薬を巡る製薬会社と病院&政治の癒着等もガツッと盛り込んだなかなかな社会派作品なんだけど
全然堅苦しい感じはなくて、結構ユーモラスなシーンも盛り込んで観客を煙に巻くw
神父の格好して薬を密輸しようとして税関(?)で検査官と遣り取りするシーンなんて「アホやコイツwww」と思わず吹き出したわ。
映画序盤~HIVで余命宣告を受けてしばらく腐ってた頃までは一日中酒飲んで酔っ払って金があればとりあえず女買ってヤリまくってドラッグやってハイになって~
って感じで本当に典型的アメリカ南部の底辺層の見本みたいなキャラなんだけど、「まだ死にたくない!」という一心で自分の体の事、病気の事、薬の事、
それから今のアメリカの医療現場の事等を調べていく内に、「死なない為の体作り」に傾倒してどんどんヘルシー生活志向になって行くのが興味深い。
「失ってみて初めて健康な体の大切さを知る」とでも言うのか。劇中主人公が女性医師に「死なないでいるのに必死で生きている心地がしないんだ」
と語るシーンがあるんだけど、このセリフは胸に迫るものがありましたね。
未だに自分の中にも「医者が言う事は全て正しい」的な…何て言うのかな?「センセイ信仰」とでも言うのか(苦笑)そういうのってちょっとあるなーって
自覚があるんだけど、本作はセカンドオピニオンどころか医者だけでなく医療制度自体にも疑問を持って独自で「命を繋ぐ方法」を模索して行く。
本作を観ながら十数年前に癌で鬼籍に入った父親の事を考えていましたね。癌が見つかった時には既にステージ4で余命半年の宣告だったけれど
私達家族は余命宣告を受けた時点ですっかり諦めて「いかに充実した残り半年を過ごすか」という事ばかりに気持ちを切り替えていた。
本作の主人公のように持てる力を全て振り絞ってやれる可能性のある事を全てやるという方向にベクトルを向けていれば、もしかしたら自分の父親も
半年でなく後1年、2年、3年と命を繋げられたのかも…と。
またまた脱線してしまいましたが…「HIV」と聞くと日本人にはなかなか馴染みのないネタなのでとっ付き難い印象があるかもしれないけれど
本作はなかなか色々と考えさせられる面白い作品だと思いましたね。勿論役者の演技はアカデミー賞のお墨付きですしね♪^^